IT会社設立
石割公認会計士税理士事務所は、IT企業の顧問先の多い会計事務所です。 多数のSI業、ゲーム開発等のIT企業への指導実績に基づきコンサルティングを行います。
IT会社設立について
【ページ内メニュー】1.IT会社設立
石割公認会計士事務所では、多数のIT企業様の会社設立をご支援させていただいております。
会社設立後も、ソフトウェアを受託開発するITベンダーの会計処理、ユーザー企業のソフトウェア開発費の会計処理、ソフトウェア販売の会計処理等に関しサポート致します。
2.コンテンツ配信の売上計上基準
エンドユーザーからの課金に関しては、コンテンツの配信時に売上を計上します。
コンテンツプラットフォーム事業者からの配信報告か課金報告(請求書)における配信データに基づき、会計期間に対応するコンテンツ配信結果に基づき売上を計上することになります。
コンテンツプラットフォーム事業者からの請求書送付がタイムリーでない場合、コンテンツの配信報告の配信データに基づき売上高を見積り計上し、請求書到着時に売上高を洗い替える処理を行います。
3.コンテンツ制作費の会計処理
コンテンツ制作費の会計処理は、業界や各企業毎に異なっています。
以下では代表的なコンテンツ制作費の仕訳を示しています。
コンテンツ売上との直接的対応関係を重視する会計処理です。
▼コンテンツ制作途中段階
【借方】 | 【貸方】 |
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仕掛品 | 現金預金等 |
【借方】 | 【貸方】 |
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製品 | 現金預金等 |
コンテンツ | 現金預金等 |
製作品 | 現金預金等 |
配給権 | 現金預金等 |
映画上映権 | 現金預金 |
キャラクター商品 | 現金預金等 |
コンテンツ売上との対応関係が個別に紐づけできず、コンテンツの数次利用(マスターデータ複写により)が可能であること、また著作権を有していることを重視する会計処理です。
【借方】 | 【貸方】 |
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映像マスター | 現金預金等 |
版権 | 現金預金等 |
4.ゲームソフト制作費の会計処理
ゲームソフトは、ゲームプログラムとコンテンツ(アニメーション、CG、キャラクターデザイン、シナリオ、音楽等)が一体となったソフトウェアです。プログラムとコンテンツが一体不可分であることが特徴です。
以下にゲームソフトの制作費の仕訳を例示します。
(1) 製造原価勘定を通じて売上原価に計上する方法
【借方】 | 【貸方】 |
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売上原価 | 現金預金等 |
▼製品マスター完成前
【借方】 | 【貸方】 |
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研究開発費 | 現金預金等 |
【借方】 | 【貸方】 |
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ソフトウェア | 現金預金等 |
▼ソフトウェア償却
【借方】 | 【貸方】 |
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減価償却費 | ソフトウェア |
個別原価計算により各ゲームタイトル毎に原価集計する方法
▼ゲーム制作中
【借方】 | 【貸方】 |
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仕掛品 | 現金預金等 コーエー等 |
ゲームソフト仕掛品 | 現金預金等 カプコン |
【借方】 | 【貸方】 |
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製品 | 仕掛品 |
コンテンツ | 仕掛品 |
▼ゲーム出荷
【借方】 | 【貸方】 |
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売上原価 | 製品 |
5.ゲームソフト制作費の原価計算
ゲームソフトの資産計上額は、個別原価計算により、人件費・外注費等の原価を各タイトル・プロジェクト毎に集計して計算します。
(1) 各プロジェクト管理簿作成
ゲームタイトルにプロジェクトコード(番号)を発行します。開発工程毎に、開発者人件費を集計する際の、各作業にもコードを設定しておくと望ましいといえます。
(2) プロジェクト別の原価集計表作成
開発者人件費、音楽・CG等の外注費をプロジェクトコード毎に集計します。複数タイトルで使用される経費や全社経費等については、合理的な配賦基準に基づき、各タイトルに按分します。
(3) 開発者人件費の集計
各開発者は開発日報を作成する際は、各タイトル毎に労働時間を区分して記載します。
6.製作委員会の会計処理
以下に製作委員会の仕訳の一例を示します。製作委員会とは、共同事業契約を締結した複数の出資者が製作代金を出資し、コンテンツ製作を行う方法です。法的には民法上の任意組合とされます。
製作委員会への出資に関する仕訳として以下の方法が考えられます。
【借方】 | 【貸方】 |
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出資金 | 現金預金等 |
製作委員会への出資の費用配分に関する仕訳として以下の方法が考えられます。
製作委員会からの分配金入金時に出資金を取り崩します。
【借方】 | 【貸方】 |
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現金預金等 | 出資金 |
7.キャラクター使用許諾の売上計上の会計処理
コンテンツライセンサーが自社キャラクターをメーカー等のライセンシーに使用許諾を与える場合、
契約書にもとづき、ライセンシーから受け取るロイヤリティー支払報告書に基づいて、キャラクターの
使用許諾料を売上に計上します。
8.インターネット広告の売上計上基準
インターネット広告の売上計上基準に関しては以下が標準的会計基準とされます。
(1) 掲載終了日における売上計上が客観的・確実といえます。広告掲載期間が長期にわたる場合には、広告料売上を期間按分して計上することも考えられます。しかしながら、この場合、期間按分に恣意性が介入しないことと、広告掲載・配信の実消化に見合っているかの検証が重要となります。
(2) 日割り計算による売上計上。広告掲載・配信が日次ベースで把握できるのであれば、日割り計算が望ましいといえるでしょう。
9.SAAS(ASP)の会計処理
SaaS(Software as a Serviceの略、サース。ASPも同様)は、ソフトウェアやコンテンツをインターネットを通じて「サービス」として提供し、月額使用料というような形で収入を得る事業モデルです。SAASのためのソフトウェアは、会計上は、自社利用目的ソフトウェアと分類されます。自社利用目的ソフトウェアと分類する理由は、SAASで提供されるソフトウェアが、サービス提供者のサーバにインストールされており、不特定多数の顧客に複写して販売されるという市場販売目的のソフトウェアの特徴を備えていないからです。
(1) 資産計上範囲
社内開発者の人件費、外部開発会社への外注費、開発に必要な備品・ソフトウェア等の減価償却費等の原価をプロジェクトコード(番号)に集計し、
将来の収益獲得が確実と認められた時点から無形固定資産のソフトウェアに計上し、それ以前に発生した原価は研究開発費として費用処理します。
一般的には、SAASのサービスのβ版開発が終了した時点で資産計上します。開発終了時点を明確にするため、稟議書や報告書等を用意しておくべきでしょう。
(2) SAASのソフトウェア減価償却
SAASのソフトウェアも自社利用ソフトウェアであるので、5年以内の定額法で減価償却することが実務上は一般的です。
理論的には、各企業毎に収益との対応関係に応じて合理的な減価償却方法を採用すべきですが、5年償却している会社が多いようです。
10.オークションで出た利益の申告について
(1)確定申告が不要な場合
自宅で不要になった生活用品をネットオークションなどに出品し利益が出た場合は
基本的に、生活用動産扱いということで非課税となります。
この場合は、年間20万円を超えても税金の納付義務は発生しません。
(2)確定申告が必要な場合
給与所得があり、生活動産扱い以外のものをオークションに出品し
年間20万円以上の利益が出た場合、確定申告が必要になります。
また、給与所得がない主婦や学生などで、生活動産扱い以外のものをオークションに出品し
年間38万円以上の利益が出た場合も確定申告が必要になります。