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月次決算チェックリスト

月次決算チェックリスト

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月次決算処理のチェックリスト

月次決算の正確性と迅速性の向上のためには、月次決算チェックリストを用意し、月次決算処理の標準化と統一化を図ります。

以下は、月次決算チェックリストの一例です。

(1)月次決算チェックリスト 現金預金
□ 月次決算で帳簿残高・現金出納帳残高と金庫の現金有高(金種表)との一致を確認する。
□ 現金や預金通帳は鍵のかかる金庫やロッカーに保管されているか確認。
□ 預金通帳残高と一致を確認する。
□ 口座振替による支払の記帳モレは無いか確認する。
□ 利息計算書を銀行別に整理・保管し、受取利息の帳簿残高と突合する。
□ 受取利息の未収計上モレは無いか確認する。
□ 受取利息について正しい源泉税の仕訳を行っているか。
□ 月次決算で外貨預金を換算しているか。
□ 月次決算で資金繰りを検討しているか。

(2)月次決算チェックリスト 売上債権
□ 締め後の売掛金の計上モレが無いか確認する。
□ 翌期首の売上取引の中に、当期に計上すべき売上取引が無いか確認する。
□ 売掛金にマイナス残高の得意先は無いか?
□ 売上計上・売掛金入金消し込みの妥当性を検討。
□ 入金予定日を経過した滞留売掛金の有無確認と回収可能性・貸倒引当金の検討。
□ 月次決算で外貨建売掛金を換算しているか。
□ 外貨売掛金については、振替伝票の摘要欄に外貨金額を記入しておく。
□ 関係会社売掛金について、補助科目設定。
□ 月末前後の売上・返品について正しい月で計上されているか。
□ 破産債権、更正債権等の有無を確認する。

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(3)月次決算チェックリスト 棚卸資産
□ 商品等の実地棚卸・帳簿棚卸を実施しているか。
□ 帳簿棚卸を実施する場合、在庫の受払表が整備されているか確認。在庫の受払表が整備されていれば実地棚卸を省略できる。
□ 社外に保管している在庫の有無確認。必要に応じて在庫証明書を入手。
□ 不良品、陳腐化品、長期滞留在庫の有無の確認と評価減の要否検討。
□ 切手や収入印紙の期末在庫を貯蔵品に振り替えていることを確認。
□ 税務署に提出した届出書と実態の整合性の確認。
□ 受注請負取引について仕掛品の有無を確認。
□ ソフト開発会社における仕掛品評価は、人件費の賃率や工数把握のデータに基づいて計算。
□ 人件費や外注費等の製品別集計表と仕掛品等との一致を確認。製造間接費の振替モレにも注意。

(4)月次決算チェックリスト 流動資産
□ 有価証券の時価評価。
□ 月次決算においても仮払金を適時に精算しているか確認する。
□ 前払費用の計上モレは無いか確認。諸会費や年間サポートコスト等は要チェック。
□ 前払費用の取り崩しモレは無いか確認。
□ 貸付金について契約書は締結されているか。利息は適切に計上されているか。
□ 貸付金について取締役会決議の要否を検討。
□ 仮払金について長期未精算の支出の有無を確認する。
□ 貸付金は期日どおり回収されているか。期日延長はないか。
□ 外貨建貸付金の換算。
□ 役員・従業員・関係会社に対する貸付金については、補助科目を設定し、返済予定表と突合する。
□ 仮払消費税に関して、課税仕入取引の課税区分は適切か検討する。

(5)月次決算チェックリスト 固定資産
□ 固定資産と消耗品費・事務用品費・修繕費等の区分は妥当か(月次決算段階で検討すると年度決算負担を減少できる)。
□ 固定資産の廃棄の際は、廃棄証明書等を入手しているか。
□ 新規取得固定資産について、適切な耐用年数を採用しているか。
□ 新規取得固定資産について、減価償却開始タイミングは妥当か確認する。
□ 固定資産台帳と会計帳簿の取得価額・減価償却費・帳簿価額は一致しているか。
□ 建設仮勘定の内、既に完成したものの振替モレがないことを確認。
□ 月次決算で減価償却費の計上モレはないか。
□ 月次決算で減価償却費を見積り計上しているか。
□ 休止資産・陳腐化資産の有無検討と除却・減損会計適用の検討。
□ リース取引について、リース会計基準に照らし固定資産計上要否検討。
□ リース資産購入時に消費税の税額控除を行っているか確認する。
□ ソフトウェアについて請負・自社利用・販売目的の適切に区分。
□ 自社開発ソフトウェアについて、月次決算で原価計算を実施しているか。
□ 自社開発ソフトウェアに関し、研究開発費に計上すべき支出はないか。
□ ソフトウェアについて適切な耐用年数で月次決算で減価償却しているか。
□ 敷金と礼金部分を区分しているか。敷金の内、返還不能部分の会計処理検討。

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(6)月次決算チェックリスト 仕入債務
□ 月次決算毎に支払予定日を経過した買掛金は無いか確認。
□ 買掛金にマイナス残高の得意先は無いか?仕入計上・買掛金支払消し込みの妥当性を検討。
□ 外貨建買掛金の換算。
□ 関係会社買掛金について、補助科目設定。
□ 月末前後の仕入・返品について正しい月で計上されているか。

(7)月次決算チェックリスト 流動負債
□ 未払金について、長期間未払いの取引は無いか。
□ 借入金については、返済予定表とおりに返済されていることを確認。
□ 未払給与について、締め日以降の発生給与を未払い計上します(例;毎月20日締め25日支払の場合、21日から月末までの期間の未払給与を計上します)。
□ 預り金について、補助科目(源泉税、社会保険料等)を設定し、取り崩し妥当性確認。
□ 月次決算段階で、支払報酬について正しい源泉税の仕訳を行っているか確認。
□ 月次決算段階で、受取利息・受取配当金について正しい源泉税の仕訳を行っているか確認。
□ 未払法人税等の取り崩しは妥当か。
□ 仮受消費税等について、月次決算の段階で課税売上取引の課税区分は適切か検討する。決算時にまとめて行わない。
□ 仮払消費税と仮受消費税の差額である未払消費税は概ね消費税の納付額に近いので、資金繰り上、消費税納税額の資金手当を準備する。

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(8)月次決算チェックリスト 資本
□ 資本金について、登記簿謄本と一致を確認。
□ 自己株式取得、処分、売却の会計処理は妥当か?
□ 剰余金処分の際、利益準備金を積み立てているか。
□ 剰余金処分の際、源泉を行っているか。
□ 月次決算段階で、製造原価につき、非原価項目、月割り経費の計上モレを確認する。

(9)月次決算チェックリスト 損益項目
□ 月次決算における損益計算書のデータが、部門別・製品商品別等に区分されているか。
□ 月次決算の報告資料で売上高の主要な増減を説明する。
□ 月次決算段階で損益計算書の期末商品棚卸高と貸借対照表の商品残高と一致を確認。
□ 月次決算毎に人件費は給与計算データと突合する。
□ 人件費は適切に源泉されているか確認。
□ 役員報酬は損金算入の要件を充足しているか確認。
□ 月次決算で役員報酬の期中増減を確認。
□ 雑給の消費税区分は妥当か。人材派遣会社への支払の課税区分を確認。
□ 未払賞与を計上する場合、各人別賞与額通知書を確認。
□ 会議費・福利厚生費・販売促進費・旅費交通費の中に交際費が含まれていないか。
□ 公認会計士・税理士等への支払報酬について、適切に補助科目を設定していることを確認。支払調書作成を容易にするためにも補助を設定する。
□ 公認会計士・税理士報酬、配当等は適切に源泉されているか。税理士以外の士業の請求書には源泉徴収欄がモレていることが多い。
□ 交際費、5,000円以下の飲食費の経理処理確認と必要添付資料の確認。
□ 保険料の経理処理の妥当性確認。
□ 修繕費の中に資本的支出は含まれていないか。
□ 販売費及び一般管理費の内、前払費用に計上すべき取引を検証する。
□ 前払費用に計上すべき取引については、仕訳摘要欄に費用配分期間を記載しておく。
□ 月次決算段階で固定資産管理ソフトに固定資産を登録し、減価償却費を適正に計上(概算で計上しない)。
□ 月次決算段階で消費税課税区分(例;雑収入と雑費等)の妥当性を確認。
□ 月次決算で法人税等を見積り計上しているか。

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